NGワード管理とは、通話の中で使用してはいけない不適切な表現・リスクの高い言い回しを検出し、コンプライアンス違反や顧客トラブルを未然に防ぐ仕組みです。 見落とされがちですが、受電(インバウンド)と発信(アウトバウンド)ではリスクとなる表現の種類がまったく異なります。同じNGワードリストを両方に使い回すと、重要な項目を見逃したり、逆に不要な項目まで検出してノイズが増えたりします。この記事では方向別に管理すべき理由を具体例とともに解説します。
なぜ「同じNGワードリスト」では不十分なのか
多くのコールセンターでは、NGワードリストを一つだけ作り、インバウンドにもアウトバウンドにも同じ基準を適用しています。しかし両者は通話の目的も、顧客との関係性のスタート地点も異なります。
- インバウンド:顧客側から連絡してきており、多くは既に困りごとやクレームを抱えている状態からスタートする
- アウトバウンド:こちらから見込み客に連絡しており、相手はまだ関心を持っていない、あるいは迷惑だと感じている可能性がある状態からスタートする
この前提の違いが、リスクとなる表現の違いに直結します。
インバウンドで注意すべきNGワード
クレーム対応での不適切表現
- 顧客の主張を否定するような断定表現(「それは間違いです」等)
- 責任の所在を曖昧にする表現、たらい回しを示唆する表現
- 高圧的・事務的すぎる相槌の連発
二次クレームにつながる言葉
一次対応での小さな言葉選びのミスが、SNSやレビューサイトでの拡散を伴う二次クレームに発展するケースもあります。謝罪の言葉が形式的すぎる、説明が専門用語だらけで顧客に伝わっていないといったパターンも、広義のNGワード管理の対象になります。
アウトバウンドで注意すべきNGワード
特定商取引法に関わる表現
- 断定的な効果効能を保証するような誇大表現
- 「今だけ」「あなただけ」といった過度に不安・希少性を煽る表現
- 契約を急かす表現、クーリングオフの説明を省略・軽視する言い回し
強引な勧誘表現
- 「一度話だけでも」を繰り返すなど、拒否の意思表示を無視するような食い下がり
- 相手の沈黙や曖昧な返事を承諾とみなすような進行
アウトバウンドはこちらから連絡している性質上、法令遵守のハードルがインバウンドより高いという特徴があります。
方向別プリセットで管理する設計
| 観点 | インバウンド | アウトバウンド |
|---|---|---|
| リスクの性質 | 二次クレーム・顧客満足度低下 | 法令違反・強引な勧誘の印象 |
| 主なNGワード | 否定表現・責任回避表現 | 誇大表現・過度な希少性訴求 |
| 検出の目的 | 顧客対応品質の底上げ | コンプライアンスリスクの低減 |
このように性質が異なるため、SemantiQでは通話方向(インバウンド/アウトバウンド)別にNGワードを設定できる設計になっています。NGワード件数・フィラー件数を自動集計し、注目理由タグで優先確認すべき担当者と通話を即座に把握できます。
運用のコツ
プリセットは定期的に見直す
法改正や商材の変更に応じて、NGワードリストも更新が必要です。半年〜1年に一度は棚卸しをおすすめします。
検出=処罰にしない
NGワードが検出された通話をすべて叱責の対象にすると、オペレーターが萎縮し、逆に自然な会話ができなくなることがあります。まずは傾向の把握と教育の材料として活用するのが基本です。
まとめ
NGワード管理は、インバウンドとアウトバウンドで前提となるリスクが異なるため、同じリストを使い回すのは適切ではありません。インバウンドは顧客対応品質・二次クレーム防止、アウトバウンドは法令遵守・強引な勧誘の防止という異なる観点で設計する必要があります。
SemantiQでは方向別にNGワードプリセットを設定でき、フィラー件数もあわせて自動集計します。方向ごとに最適化されたコンプライアンスチェックで、リスクを抑えながら現場の自然な対応を守ることができます。
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方向別NGワード検知の詳細はSemantiQの機能一覧をご覧ください。